DAWソフト+プラグインで立体音響を作成
2017年10月にBienというソフトを使って立体音響を作る記事を書きました。
そこで今回はDAWソフトにプラグインを追加して、立体音響を作る方法を試してみました。DAWはDigital Audio Workstationの略で、音楽制作に必要なソフトです。
私自身DAWソフトは初めてなので、いろいろググって使い方を覚えました。※オーディオ編集ソフトのAudacityは使ったことがあります。
利用した立体音響プラグイン(無料)は「Oculus Spatializer」と「AMBEO Orbit」の2種類です。まずはどんな感じか聴いてみてください。
立体音響の音量UPはしていません。作成時の状態のままです。
Oculus Spatializer
NCS(NoCopyrightSounds) Andromedik – Titan
※スマホで聴く場合は[Listen in browser]をタップしてください。
1分35秒でカットして使いました。
AMBEO Orbit
NCS(NoCopyrightSounds) Desmeon – Hellcat
※スマホで聴く場合は[Listen in browser]をタップしてください。
3分45秒の曲ですが、50秒~1分45秒までを切り取って使っています。
DAWソフトのインストールと立体音響プラグインの追加
DAWソフト
DAWソフトは初めてなので、どれを選んでいいか迷いました。いろいろ悩んだ結果、無料(60日間)で登録作業が必要ない「Reaper」というソフトに決めました。使いやすくて動作も軽いので気に入っています。
ダウンロード(Reaper公式サイト)
Windows、Mac、Linuxに対応しています。
インストール&基本的な使い方は、下のサイトを参考にしました。
Reaperの使い⽅を図⼊りで解説!【⼀番わかりやすい説明書】
※「Cakewalk by BandLab」や「Studio One Prime」など、無料で使えるDAWソフトは他にもあります。
プラグインの入手
今回利用する2つのプラグインは、どちらも無料でお金はかかりません。
WindowsとMacに対応しています。自分の環境にあったものをダウンロードしてください。
こちらもWindowsとMacに対応しています。
プラグインの追加
立体音響の作成に必要なプラグインをReaperに追加していきます。
Oculus SpatializerのZIPファイルを解凍すると、DAWWinというフォルダができます(Widowsの場合)。
Reaperのメニューで[Options]⇒[Preferences]を選択してください。
まずはPlug-insにある[VST]を選択して、[Edit]⇒[Add]をクリック。それから、プラグインがある場所(私の場合はWin64)を選んで[OK]を押してください。最後に[Re-scan]をクリック⇒[OK]で完了です。
AMBEO OrbitのZIPファイルを解凍すると、インストーラーが作成されます。ダブルクリックで起動して、プラグインをインストールしてください。
うろ覚えなのですが、AMBEO Orbitはプラグインの追加作業をせずに使えた気がします。もし使えなかったら、Program Files⇒Steinberg⇒VSTPluginsを指定してプラグインを追加してください。
プラグインを利用した立体音響の作り方
Oculus Spatializerの場合
操作方法
プラグインの使い方は、こちらの動画が参考になります。簡潔でとてもわかりやすいです。
立体音響を作成(録音)する
立体音響にしたい曲をドラッグ&ドロップします。
[FX]を押して、VSTのOculus Spatializerを選んで[OK]をクリックしてください。[FX]がグリーンに変わります。
右クリックメニューの[Insert new track]でトラックを追加して、[Input Mono]を[Input Stereo]に変更してください。
①を押すと録音待機状態になり、②で録音がスタートします。曲の再生も同時に始まるので、Oculus Spatializerを操作して立体音響を作成していきます。
停止ボタンを押すと保存するかどうか聞かれるので、保存する場合は[Save All]を選んでください。
立体音響を書き出す
立体音響の確認のため[S(ソロ)]を押して、録音したトラックのみを再生します。OKだったら、メニューの[File]⇒[Render to File]で立体音響を書き出します。
ファイル名や保存先、ファイル形式(WAV、MP3など)を選んで、[Render]ボタンを押すと書き出しがスタートします。
[Launch File]は書き出したファイルの再生で、[Show in explorer]はファイルの保存場所(フォルダ)を開きます。
AMBEO Orbitの場合
操作方法
とてもシンプルなインターフェースなので、感覚的にわかると思います。Up・Downで上下、Front・Right・Back・Leftで前後左右に移動させます。
立体音響の作成から書き出しの流れは、Oculus Spatializerの時と同じです。
まとめ
他にもっと効率的な方法があるかもしれませんが、DAWソフト初心者でも何とか作れました。お使いのパソコンでBienが使えなかった場合は、こちらの方法を試してみてください。
Oculus Spatializerは細かい設定ができるので、ASMRサウンドの作成にも利用できそうです。