iPhoneなどのiOSデバイスでバイノーラル録音をする方法

iPhoneでバイノーラルレコーディング

iOS専用のバイノーラルマイクで録音

AMBEO SMART HEADSETやScenes Lifelikeなど、iOSデバイスには専用のバイノーラルマイクがあります。接続もシンプルで使いやすい反面、汎用性がなくいろんなデバイスで使い回す事ができません。

※Scenes LifelikeはPCアダプタ(別売り)を利用することで、パソコンでバイノーラル録音が可能です。

UPDATE:Scenes Lifelike2が発売開始!
新バージョンはAndroidにも対応しています。
Mu6 Scenes LifeLike2
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ステレオミニプラグのマイクを使って録音

100均イヤホンを利用した自作マイクやローランドのCS-10EMのように、3.5mmステレオミニプラグのイヤホン型バイノーラルマイクを使って行います。

オーディオインターフェイス機能があるレコーダーを利用することで、iOSをはじめ、Androidやパソコンでもバイノーラル録音が可能になります。

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ZOOM H1nのオーディオインターフェイス機能を利用する

ZOOM H1nはiPhoneなどのiOSデバイスに接続することで、オーディオインターフェイスとし使えます。


こんな感じで、ZOOM H1nにつなげたバイノーラルマイクをiPhoneの外部マイクとして使えるようになります。※画像はiPod touch(iOS11)です。

Lightning USBカメラアダプタが必要


iOSデバイスにZOOM H1nを接続するには、Lightning USBカメラアダプタが必要です。

Apple Lightning USB 3カメラアダプタ/MK0W2AM/A
上のApple純正アダプタは高いので、アマゾンで1500円くらいで売っているのを購入しました。画像はLightning端子があるタイプで、使用中も充電ができます。

非純正品は品質や耐久性にバラつきがあり、動作しないリスクがあります。
ZOOM H1n 単体&スマホやPCにつなげて使えるリニアPCMレコーダー
ZOOM H1nを買いました 自分でもバイノーラル録音をしてみたくて、リニアPCMレコーダーを購入することにしました。「1万円前後でコンパ...

オーディオインターフェイス機能の使い方


iOSデバイスにZOOM H1nをつなげて電源を入れると、動作の選択画面が表示されます。「オーディオ I/F」を選んで次へ進みます。


「iOS」を選んで、メッセージに従い一度ケーブルを抜きます。そして、もう一度「iOS」を選択してケーブルを接続します。


この画面が表示されたら準備完了です。これでZOOM H1nにつなげた外部マイクを使って、iOSデバイスでバイノーラル録音が可能になりました。

ステレオ録音がしたい場合

ZOOM H1nの内蔵マイクを使うか、レコーダーのマイク入力ジャックにお手持ちのステレオマイクをつないでください。

バイノーラル録音テスト

動画・音声データは、音量調節やノイズ除去などの加工はせずにUPしています。ファイル形式の変換はしています。

ボイスメモ

iOSの標準アプリです。m4aファイルをパソコンに移してmp3に変換しています。

      テスト録音1

H1nの入力レベルを3にして録音したものです。

      テスト録音2

入力レベル3だと音が少し小さかったので、4に変更して録音してみました。

もっと音を大きくしたい?

加工なしだとレベル4が調度良いかなと思いましたが、音が小さいと感じる方もいるかもしれません。録音の入力レベルは10まで上げることが可能です。レベルを上げるほど音は大きくなりますが、「サー」というノイズも増えてきます。

カフェなどガヤガヤした場所だと大丈夫ですが、静かな場所だとこのノイズが気になってきます。囁き声や静かめの音が中心のASMR動画も、「サー」というノイズが目立ちやすいです。録音対象や場所に応じて、入力レベルを調節してください。

カメラアプリ


iOSの標準アプリです。movファイルをmp4に変換しています。H1nの入力レベルは4です。

App Storeのアプリ

私が試した中では、3つのアプリでバイノーラル録音ができました。それ以外のアプリは、音声がモノラルになってしまいました。

ステレオ音声
シンプルカメラ
Clips(Apple)
Awesome Voice Recorder

モノラル音声
PCM録音
ZOOM HandyRecorder
ボイスレコーダー(Studio Zebra)
StageCameraHD

AMBEO SMART HEADSETの公式サイト
iOS専用のバイノーラルマイク「AMBEO SMART HEADSET」は動作アプリのリストを公開していますが、やはりステレオ・バイノーラル録音できるアプリは少ないです。


英語の公式サイトにはこのように書かれています。これを見るとマイク(ハード)の問題ではなく、アプリ側がステレオ録音に対応していないのが原因と思われます。

USBオーディオインターフェイスを利用する方法は無理っぽい?

最初は「ZOOM U-22」のように、iOS対応のUSBオーディオインターフェイスを使う方法を考えていました。ですが、調べてみるとほとんどのUSBオーディオインターフェイスは、プラグインパワーに対応してない事がわかりました。

ファンタム電源を利用するのは?

RODE VXLR+はファンタム電源をプラグインパワーに変換するアダプタです。これを使ってプラグインパワー対応のマイクに電源供給すればいけるのではと思ったのですが…


Review: RØDE VXLR+ phantom power to plugin power converter
これを見る限り、ステレオマイクは使えたとしても左の音声しか入力されないようです。これではバイノーラル録音は無理です。メーカーサイトを見てもわからなかったので、こちらのレビューを参考にしました。

マイクアンプを利用するのは?

オーディオテクニカのマイクアンプ「AT-MA2」は、プラグインパワーに対応しています。こちらを利用すれば、USBオーディオインターフェイスでバイノーラル録音できると思います。でも、気軽に持ち運べないので、屋外で録音したい方には向かない組み合わせです。

追記
AT-MA2はACアダプターで動作しますが、9Vの電池ボックスで電源を確保すれば外でも使えるみたいです。

私は値段と携帯性&汎用性を重視して、ZOOM H1nを使ってバイノーラル録音することにしました。

まとめ

ZOOM H1nは60g(電池含まず)と軽いし、カバンに入れてもかさばりません。前モデルのH1をはじめ、上位機種のH4n ProやH5、H6も、同じようにiOSデバイスにつなげてバイノーラル録音が可能です。

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